戦略を練ったりできるゲームが好きな工藤さんです。
殺人ホテルを経営するゲーム ブラッディ・イン が不謹慎なテーマに反して、中身は骨太で面白かったので紹介します。
ブラックジョークが楽しめる友人となら盛り上がれますよ!
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ブラッディ・インとは
1831年、フランスの片田舎を舞台に、貧乏な小作農の家族が財を成すために殺人を繰り返すゲームです。
家族は犯行のために宿を経営、泊まった旅行者を買収して共犯者にしたり、殺害してお金を巻き上げたりして富を築いていきます。
宿は1人で経営していくら稼げるか挑戦してもいいですし、複数人で経営してどちらが稼げるか競ってもいいです。
ブラッディ・インの準備
各プレイヤーに簡易ルール説明兼死体埋葬所のプレイヤーエイドカードを配ります。エイドカードは各プレイヤーの前に見えるようにおいてください。
各プレイヤーに初期手札として小作農2枚を配ります。
初期資金として10フランの小切手を1枚配ります。
各プレイヤーは赤、青、黄、緑の中から自分の色を決めます。色による能力の違いはありません。
宿屋ボードを中央に置きます。このボード上で各プレイヤーの資産を管理します。
5フランのマスに参加プレイヤーの色のマーカーを置きます。
各プレイヤーの初期資産は小切手10フランと宿屋ボードの5フランで合計15フランからスタートします。
宿屋ボードの1〜8まである部屋に、各プレイヤーは自分の色の鍵を一つ置きます。
部屋の場所による違いはありません。
自分の色の鍵が置かれた部屋で旅行者が無事に朝を迎えるとお金がもらえます。
各プレイヤーが鍵を置いたら、空いている部屋に誰のものでもない鍵(白色)を置きます。
白い鍵の数は参加プレイヤー数により変わります。
プレイヤー人数 | 白い鍵の数 |
---|---|
1人 | 3枚 |
2人 | 3枚 |
3人 | 3枚 |
4人 | 4枚 |
70枚ある旅行者カードから、参加メンバーに応じてカードを箱に戻します。
プレイヤー人数 | 短時間ゲーム | 長時間ゲーム |
---|---|---|
1人 | 34枚 | 26枚 |
2人 | 35枚 | 25枚 |
3人 | 28枚 | 16枚 |
4人 | 22枚 | 6枚 |
残った旅行者カードを宿屋ボードの左(入口スタック)に置きます。
最後に、スタートプレイヤーを決めます。
公式ルールでは一番お金を持ってる人からですが、ジャンケンなどで決めてもいいでしょう。
スタートプレイヤーはスタートプレイヤーカードを受け取ります。
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ブラッディ・インのルール
ブラッディ・インは大きく3つのフェイズに分かれています。
- フェイズ1.旅行者の歓迎(夜)
- フェイズ2.プレイヤーアクション(深夜)
- フェイズ3.ラウンドの終了(朝)
ブラッディ・インでは、このフェイズ1〜3を繰り返し、山札が2周したらゲーム終了です。
2周目終了時点で、一番お金を稼いだ人が勝者になります。
フェイズ1 旅行者の歓迎
旅行者を宿屋の部屋に案内するフェイズです。
スタートプレイヤーは、宿屋ボード左の旅行者カードを上から引き、空部屋(鍵があるけど客がいない部屋)に置いていきます。
どの部屋に旅行者を置くかはスタートプレイヤーが決められます。
すべての鍵のついた部屋に旅行者が置かれたらフェイズ1は終了です。
フェイズ2 プレイヤーアクション
深夜に犯行を行うフェイズです。
客を殺害したり、埋めたり、買収したりするのはこのフェイズです。
プレイヤーアクションフェイズでは、各プレイヤーはアクションを2回ずつ行うことができます。
連続して2アクションではなく、1アクションずつ時計回りにアクションは行っていきます。
アクションは大きくわけると以下の3つです。
- 手札の補充
- 手札の消費
- お金の小切手化
手札の補充で、他アクションをやるためのリソースである手札を増やします。
手札の消費で、お金を稼ぐためのアクションを行います。
持てるお金には上限があるため、上限に達する前に小切手に変えて、お金をさらに持てるようにします。
アクションの具体的な内容は以下の5つです。
- 客の買収
- 追加設備の建設
- 客の殺害
- 死体の埋葬
- パス(資金洗浄)
ひとつひとつ見ていきましょう。
1.客の買収
宿屋の客を共犯者にします。
旅行者カードのコストの数だけ手札を捨てることで、客を手札に加えることができます。
客の買収は1アクションで1人しかできませんが、小作農なら2人まで手札に加えることができます。
なお、客の買収コストとして捨てる手札ですが青の旅行者(商人)は買収が得意なため、捨て札にいかず手札に戻ってきます。
2.追加設備の建設
宿屋に追加設備を建設します。
追加設備は特殊能力がある他、死体の埋葬場所として使うことができます。
手札にある旅行者カードを追加設備として使用することができます。
旅行者カードを場に出し、手札から旅行者カードのコストの数だけ手札を捨てることで、場に出した旅行者カードは追加設備になります。
追加設備はコストの数だけ死体を埋葬できる他、さまざまな効果があります。
なお、追加設備の建設コストとして捨てる手札ですが赤の旅行者(職人)は建設が得意なため、捨て札にいかず手札に戻ってきます。
3.客の殺害
宿屋に泊まっている客を殺害します。
客を殺害し、埋葬するのがブラッディ・インでの基本的なお金の稼ぎ方です。
旅行者カードのコストの数だけ手札を捨てることで、客を殺害することができます。
殺害した客は旅行者カードを自分の前に移動し、ひっくり返して棺桶にします。
なお、客の殺害のコストとして捨てる手札ですが灰色の旅行者(警察)は客の殺害が得意なため、捨て札にいかず手札に戻ってきます。
4.死体の埋葬
殺害した客を埋葬します。
客を埋葬することで、客が持っていたお金が手に入ります。
旅行者カードに書いてあるコストの数だけ手札を捨てることで、棺桶を埋葬することができます。
埋葬には、死体を埋める場所が必要です。
プレイヤーエイドカード、または建設した追加設備の下に埋めましょう。
埋める場所がない場合、死体を埋葬することはできません。
空きがあるなら死体は他プレイヤーの場所に埋めることも可能です。
他プレイヤーの場所に死体を埋めた場合、旅行客が持っていたお金は埋葬したプレイヤーと場所を提供したプレイヤーで半分ずつ受け取ることになります。
なお、死体の埋葬のコストとして捨てる手札ですが紫色の旅行者(宗教家)は死体の埋葬が得意なため、捨て札にいかずに手札に戻ってきます。
5.パス(資金洗浄)
持っているお金を小切手に変えることができます。
宿屋ボードでは40フランまでしかお金を貯めることができません。
所持金を10フラン単位で支払うことで、小切手を受け取ることができます。
宿屋ボード上に40フランあるなら10フランを小切手1枚に交換することもできますし、40フランを小切手4枚に交換することもできます。
小切手への交換を行わず、なにもしないことも可能です。
手札を捨てるときの流れ
捨てた手札が旅行者の場合、宿屋ボードの右(出口スタック)におきます。
出口スタックにあるカードは、客の買収で手札に戻すことはできません。
捨てた手札が小作農の場合、出口スタックではなく酒場におきます。
酒場にあるカードは、客の買収で手札に戻すことができます。
フェイズ3 ラウンドの終了
1日の精算をするフェイズです。
ラウンドの終了では以下の4つが行われます。
- 警察の捜査
- 客の出発
- 報酬の支払い
- スタートプレイヤーの移動
ひとつひとつ説明していきます。
1.警察の捜査
警察が死体の捜査を行います。
宿屋に警察がいる場合、警察は各プレイヤーの前に死体が置かれていないか捜査します。
死体がいる場合、小切手で10フランを支払って墓掘人に死体の埋葬を依頼することになります。
10フランは棺桶の数だけ支払う必要があります。
お金が足りなくても、全財産を支払うことでゲームは続きます。
墓掘人への死体埋葬依頼では死体のお金は手に入らず、埋葬された棺桶はゲームから取り除かれます。
警察の捜査でのペナルティがこのゲームで一番の出費です。
捜査の手が届かないように行動しましょう。
2.客の出発
朝に旅立つ客から、宿泊費を受け取ります。
自分の色の鍵がついた部屋に客が残っている場合、客の数だけ1フランを受け取ることができます。
3.共犯者へ金を支払う
共犯者へ現金で報酬を支払います。
手札の数だけ宿屋ボードからお金を支払います。
共犯者とは小切手を受け取るほどの信頼関係ができていないため、10フラン小切手での支払いはできません。
共犯者に報酬を支払えない場合、報酬が払えない分の手札を捨てることになります。
4.スタートプレイヤーの移動
スタートプレイヤーカードを時計回りに移動して、このラウンドは終了です。
スタートプレイヤーになったプレイヤーはラウンド開始の客の歓迎フェイズを行います。
歓迎する旅行者カードがなかった場合、出口スタックに置かれた旅行者カードをシャッフルして、入口スタックに置きます。
入口スタックの山札が2回尽きたらゲーム終了です。
ブラッディ・インの実践
ソロプレイ専用のソリティアモードで序盤の流れを説明します。
ゲームの準備
いろいろ準備します。
※ソリティアモードでは、初期配置として小作農が酒場に2人います。
1ラウンド目
旅行者の歓迎
割愛。
アクション1
小作農1枚で代議士を買収。
アクション2
小作農1枚で代議士の「応接室」を建設。
警察の捜査
警察不在のため、スキップ。
客の出発
客が部屋にいるため、1フランを入手。
報酬の支払い
手札0枚のため、なし。
2ラウンド目
旅行者の歓迎
客を配置。
アクション1
酒場から小作農を2人買収。
アクション2
「応接室」でコストを1下げ、小作農2枚で大司教を買収。
警察の捜査
警部がいるため捜査が発生するが、死体はないため問題なし。
客の出発
客が部屋にいるため、1フランを入手。
報酬の支払い
手札に大司教が1枚あるため、1フランを支払い。
ソリティアの続きが見たい方はこちらをどうぞ。
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まとめ
不謹慎だけど、超おもしろいです。
ゲームをやっていると「そろそろ殺したい」とか「ここに死体を埋めます」とか不謹慎ワードが頻発します。
ブラックジョークのわかる友人とぜひやってみてください!