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拙作 DECK THE TACTICS(以下、デクタク)セルフリメイクのデクタクRがおかげさまで完売したので、再販丁合中です。ありがとうございます。

「職業ごとの特徴を出すのが上手」と何名かにお褒めいただいたので、そのあたりにフォーカスしたデザイナーズノートを書きます。

短めにサクッといきます。

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特殊効果カードや職業コンセプトの考え方

「基本ルールを分解し、各要素を拡張する」と上手くいくのかな、と個人的に考えています。

広く伝わりそうな例で「ドミニオン:基本」を考えてみます。

ドミニオンは「ゲーム中にデッキを構築する対人ゲーム。アクションや購買は1ターンに1回しかできない」です。

「ルールの各要素を拡張している」と考えると、カード効果がいろいろと噛み砕けます。

デッキ → カードゲームならドローがありそう → 鍛冶屋、書庫
対人ゲーム → 相手を妨害してもよさそう → 民兵、魔女
対人ゲーム → 妨害あるなら防御してもよさそう → 堀
アクションは1ターンに1回 → 増やせそう → 村、祝福
購買 → 購買とはカードを獲得する手段である → ヒネって表現してもいいかも → 工房、改築
1枚のカードで複数の要素を拡張する → 市場

だいたいこんな感じで「基本ルールを定義し、その各要素を拡張する」とわりといい感じに収まると考えています。

ドミニオンも、もっとちゃんと考えたらもっといろいろ振り分けられます。

 

ちなみに、ぬくみ温泉シリーズの助っ人カード効果は、この手法で考えました。

「数を作る」のに向いているアプローチだと思います。

シミュレーションRPG風に殴り合う対人カードゲーム

デクタクを一言で言えば「シミュレーションRPG風に殴り合う対人カードゲーム」です。

各職業のコンセプトは、この基本ルールを拡張する方針で考えました。

殴り合う

近くで殴る/遠くから殴る がありそうですね。

近くで殴る剣闘士と、遠くから殴るレンジャーができました。

剣闘士
 
レンジャー

また、「殴り合う」ということは防御してもよさそうです。

攻撃を防御するパラディンができました。

パラディン

シミュレーションRPG風に

シミュレーションRPG風ということは、盤面がありそうです。

盤面があるなら範囲攻撃がありそうです。

魔法使いができました。

魔法使い

さらに盤面があるなら、フィールドを移動する必要がありそうですね。

忍者ができました。

忍者

対人ゲーム

対人なら、妨害できてもよさそうです。

呪術師ができました。

呪術師

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DECK THE TACTICS こぼれ話

ここまでで、各職業とコンセプトができました。

いったん、カードを作って遊戯王好きの友人にテストプレイをしてもらいます。

その時点で丸一日遊んでくれたのですが「4名で遊べてジョブミックスがあるなら4×2の8職業ほしい」と言われました。

2職業を追加することにします。

ギャンブラー

カードゲームなら、ドローする職業がいてもいいよね。

単純にドローできる職業はルール的に強すぎるので、なんらかの制約がないと火力でない感じが良さそう。

ロマン枠がゲームにいないので、ロマン枠を作ろう。ロマンといえばエグゾディアだ。

ギャンブラーができました。

ギャンブラー

ヒーロー

ファンタジーにおさまり過ぎている。ハメをはずしたい。

「倍率ドーン!」のロマン砲以外に、存在自体ロマン枠がほしい。

ヒーローができました。

ヒーロー

おまけ:ゆうしゃ

ゆうしゃは旧版には含まれていない職業でした。

旧版第二拡張用に考えていた職業なので、唯一HPゲージ以外にゲージがある特別仕様となっています。

ゆうしゃ

まとめ

デクタク各職業の作り方でした。

ざっくりまとめると、以下です。

  1. ゲームを定義して要素に分解する
  2. 要素からコンセプトを考える
  3. コンセプトに沿ったフレーバーとカード効果を考える
  4. いい感じに調整する
  5. できあがり

ギャンブラーとヒーローは、ルールから逆算して作ったわけではないのでやや難産でした。

この考え方が、なんらかの参考になると嬉しいです。